COHSMSの一環であるリスクアセスメントの職長・安全衛生責任者の講師資格を
5安全.comで取得した時の講師が話していた内容では、
「現在はリスクアセスメント、危険予知活動、現地KYの文言が同じ意味で使われています。」
確かにそう思うことがあります。
建設現場で仕事をしているとよくこのようなポスターを見かけます。
『リスクアセスメントで危険ゼロ』
この文言は間違ってはいません。
ただ勘違いしていけないのは、「リスクアセスメントをすれば危険がゼロになるんだ!」
ということです。
リスクアセスメントを作成しても、その内容が現場に反映されていなければ全く意味がありません!
正しくは、リスクアセスメントを作成して、その内容を現場で仕事が始まる前に
危険予知活動をみんなで集まって目標行動を決めて、それぞれの仕事場ではその目標に対して
現地KYを行なう、というサイクルが適切となります。
なので5安全.comでは組織、集団、個人の観点からこれらの文言が同じにならないように
区分をしています。
危険予知訓練と危険予知活動を集団KYとまとまる。
1人KYKと指差し呼称を個人KY=現地KYとまとめまる。
集団KY=危険予知訓練+危険予知活動
個人KY(=現地KY)=1人KYK+指差し呼称
危険予知活動のC目標設定で決定した内容を今度は個人の作業場で確認することです。
5安全活動-集団で、
段差がある場合は掛声で段差を伝えて上げて転倒しないように意識レベルを高める。
と設定したので実際に作業中で段差があった場合には必ず行動して下さい。
この1人KYKに関しては口が酸っぱくなるくらい行動して下さい。
その結果、周りにいる人の安全意識も高くなります。
人は他人から言われても自分で確認しないと信じないものです。
5安全.comの物、環境で例えると、
「エレベーターがしばらく使えないから階段だってよ」=物
と言われたらエレベーターを見に行きたくなります。
コーヒーを飲もうとしたら、「ポットの中お湯無いよ」=環境
と言われたら中身を確認したくなります。
このように集団KYで目標を設定しても個人自身が行動をしてはじめて結果につながります!!
「これをこうすると、こうなるから、ああしよう」
というのをぶつぶつしゃべりながら指を指して仕事をしている人を見かけませんか!?
周りから見ると、「あの人変だなぁ〜」
って思うかもしれませんが、
5安全.comでは、「なんて安全意識の高い人なんだ!!」
って思います。
これこそまさに指差し呼称なのです。
これは、
1.目で見て
2.腕を伸ばして指で指して
3.口を開き声に出して「○○○ヨシ!」
4.耳で自分の声を聞く
という1連の流れです。
この動作を行うことでフェーズVまで意識を高める効果があります。
フェーズ理論 |
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フェーズ0 | 一般的に、無意識状態、失神状態をいう。 |
生理的状態では、睡眠、脳発作の状態である。 | |
フェーズT | 注意や判断がうまく働かず、間違いを起こす確立が高いこと。 |
生理的状態では、疲労時、居眠りの状態である。 | |
フェーズU | 正常の状態でリラックスしている。 |
生理的状態では、休憩、安静状態のこと。 | |
フェーズV | フェーズ2と変わりは無いが脳が好調に動いている状態のこと。 |
生理的状態では、危険作業中、仕事や家事の意欲が高い状態である。 | |
フェーズW | 緊急事態に直面して、慌てたり、怒って頭に血が上ること。 |
この事態にならないようにリスクアセスメントがあり、危険予知が存在する。 |
このフェーズVの状態で仕事を1人言を言っている人は無意識の内に高めていることになります。
指差し呼称は先入観からの危険性又は有害性の防止にも役立ちます。
5安全.comの物、環境で例えると、
はしごを上っていたらステップが折れて転落した=物
晴天の日に水溜りがあったとは思わないで滑った=環境
この例は行動する前に指差し呼称をしていれば防げます!
危険性又は有害性を自分自身で確認をするために1人KYKや指差し呼称があります。
そしてその行動の結果フェーズVの意識レベルまで上がりより安全となります。