楽しく安全な仕事をしたい方

5安全活動集団編危険予知活動

COHSMSの一環であるリスクアセスメントの職長・安全衛生責任者の講師資格を
5安全.comで取得した時の講師が話していた内容では、
「現在はリスクアセスメント、危険予知活動、現地KYの文言が同じ意味で使われています。」
確かにそう思うことがあります。
建設現場で仕事をしているとよくこのようなポスターを見かけます。
『リスクアセスメントで危険ゼロ』
この文言は間違ってはいません。
ただ勘違いしていけないのは、「リスクアセスメントをすれば危険がゼロになるんだ!」
ということです。
リスクアセスメントを作成しても、その内容が現場に反映されていなければ全く意味がありません!
正しくは、リスクアセスメントを作成して、その内容を現場で仕事が始まる前に
危険予知活動をみんなで集まって目標行動を決めて、それぞれの仕事場ではその目標に対して
現地KYを行なう、というサイクルが適切となります。
なので5安全.comでは組織、集団、個人の観点からこれらの文言が同じにならないように
区分をしています。
危険予知訓練と危険予知活動を集団KYとまとまる。
1人KYKと指差し呼称を個人KY=現地KYとまとめる。
集団KY=危険予知訓練+危険予知活動
個人KY(=現地KY)=1人KYK+指差し呼称

T危険予知訓練

集団で危険予知活動を行なう上で大切な事は3つあります。
@楽しく気楽な雰囲気でやりましょう!
A集団全員が参加して発言をしましょう!!
B内容に関して議論しない、させない!!!

これをもっと具体化しますと・・・・・・
ブレインストーミングの4原則となります。
この4原則は以下の内容となっています。
 @批判厳禁 良い悪いの発言はしないで下さい。ある場合はメモを取ることにしましょう!
 A自由奔走 奇抜な考え方やユニークで斬新なアイデアを大切にしましょう!
 B質より量 どんなことでもいいのでたくさん出しましょう!
 C結合改善 他人の意見に便乗してさらに良い事を発言しましょう!
以上を踏まえてイラストやひやり・はっとを使用して話し合って下さい。

小さな子供でも出来るような危険予知訓練のイラストを使用して説明します。
手順@
  左イラストを見せて危険性又は有害性に関して集団でひたすら探し出します。
手順A
  出し切ったらその危険性又は有害性を場所でまとめます。
 たくさん出てきた危険性又は有害性はまとめると同じ場所での出来事になっています!
手順B
  その結果を右イラストに記入したり、ホワイトボードに書きます。
 記入したり書くことによって更に覚えられます!

このようにイラストを見せて実際の仕事場での危険性又は有害性が
イメージ出来るように訓練することです。
新人に言葉で説明しても半分も伝わりませんので、
危険予知訓練で組織の危険性又は有害性を伝えたり、
入社して1年くらいの人に危険性又は有害性の知識を更に気付いてもらうために説明したり、
ベテランの方がマンネリ化している場合は再度危険予知訓練をして
安全意識を高めてもらうために教えることや、
更に別の部署での危険性又は有害性を共有できることが本来の目的です。

ひやり・はっと

意外性のひやり・はっとが発見される時もあります。
そのようなひやり・はっとを取り上げて集団に知識として教えることも出来ます。
このひやり・はっとは私の会社で実際に起きた出来事を紹介します。
1部分を抜粋して載せます。

このように「えっ!まさか!!」って思われるひやり・はっとが存在します。
危険予知訓練でこれを取り上げて実際に起きた事例で安全知識をより一層増やして下さい。

危険予知活動

危険予知活動を集団で行なう上で効率がいい方法は、コニュニケーションです。
言葉のキャッチボールが無くては危険予知活動は意味を持ちません。
しかし、ただ話し合うだけでも意味を持ちません。
危険を見つけてから対策までの1連の流れを集団で話し合うことに意味があります。
4R方式とは・・・・・・

@現状把握 どんな危険性又は有害性が潜んでいるかを指摘します。
A本質追究 その危険性又は有害性を検討して整理します。
B対策樹立 整理した危険性又は有害性に対しての対策を出し合います。
C目標設定 出てきた対策を討議して決定します。

このように@で指摘して、Aで整理、Bで対策、Cで決定させます。
この流れでコニュニケーションを図って言葉のキャッチボールを行って下さい!!
5安全活動-組織で例えますと、
『夏場に青ベニの上を2人でタンスを持って運ぶ』
という作業が本日の手順に含まれている場合の5安全活動-組織(リスクアセスメント)では、

夏場に 熱中症になった
教育中
青ベニの上を歩いていた 滑った
表示
タンスを2人で運んでいる 息が合わずに転倒した
教育中

4R方式の手順に従うと、

@現状把握   ・熱中症になる
・滑る
・息が合わずに転倒する
A本質追究    熱中症に関してはケガの程度が赤で大変危険ですけど、
作業場は冷房が効いているからそこまでの心配はしなくていいと思います。
それよりも精密機械がたくさんあるので、
2人で運ぶ時は特に注意した方がいいと思います。
B対策樹立    対策は持ち上げる時は、「せ〜の!」「持ちます!」
降ろす時は「降ろします!」
段差がある時は「段差あります!」
などの掛声を掛け合うことにしましょう。
C目標設定   本日の作業場では特に段差が多いので
段差がある時は「段差あります!」
の掛声を徹底しましょう!!

このC目標で決定した掛声の「段差あります!」を特に意識して作業に望みます。
段差がある場合は掛声で段差を伝えて上げて転倒しないように意識レベルを高めます。
この1連の流れを朝仕事が始まる前に集団で行ないます。
朝の「おはようございます!」に変わるコニュニケーションです。